不正使用防ぐセキュリティーコード

クレジットカードの不正使用を防ぐための工夫の一つで、普通はカード裏面の署名欄近くに記載されている一番右側の3ケタの数字。カードを使った際、売上伝票などを通じてカード番号や有効期限が知られても、裏面のためカードが手元にないと分からない。

カードの磁気テープには記録されていないため、テープを不正に読み取る行為(スキミング)にも対抗できる。電子マネーを入金したり、インターネット上でチケットなど商品を購入したりする場合など、オンラインで処理する際に利用が広がっている。

                                                 ~日経新聞~

遺留分制度で相続人保護

相続制度には遺族の生活保障と相続人の潜在的な持分の譲渡という機能がある。被相続人が自分の財産を恣意的に処分すると、遺族の生活を脅かしたり、相続人の潜在的な持分を侵害したりする恐れがある。

このため、民法は被相続人が財産を処分する自由と相続人の保護の調和を図る慰留分制度を設けている。故人が全財産を遺贈するなどで、潜在的な持分が侵害される場合、配偶者、子供、直系尊属には原則、法定相続分の2分の1について財産の受遺者に請求できる慰留分減殺請求権を認めている。

                                                 ~日経新聞~

健康増進法で防止対策義務化

2003年に健康増進法が施行され、事業所や公共施設、飲食店その他の多数の人が利用する施設の管理者に対し、受動喫煙のの防止対策が義務付けられた。ただ、罰則規定はない。

08年に神奈川県が「受動喫煙防止条例」検討のため、県内飲食店などを対象に受動喫煙の防止策について聞いたところ、受動喫煙を防止する「対策をしていない」と答えた飲食店は82.7%と最も多かった。対策をしていない飲食店に今後の対策について聞くと、「必要ない」(67.5%)とする層が最も多かった。 

                                   ~日経新聞~

解約、手付金放棄で済まない可能性

不動産の売買契約で買主が手付金を払った場合、民法は「一方」が契約の履行着手前なら、買主は手付金を放棄すれば解約でき、売主は手付金の倍額を支払えば解約できる」(577条)と規定している。マンション契約を結んでも、購入者は早い時期ならば手付金を放棄することで契約解除できる。しかし、販売会社がその買主の注文に応じて部屋の変更工事を始めたような場合は、買主は手付金の放棄だけでは解約できず、販売会社側から違約金(損害賠償)の支払いを求めらる可能性がある。

                                 〜日経新聞〜

「食の安心」垣根をこえ議論始まる

「食の安全・安心」について、メーカーや小売など食を提供する側と消費者側が業種や立場の垣根を越えて安全確保に向けて意見交換する試みも始まっている。9月に発足した「食の信頼回復をめざす会」で、会長は唐木英明・東大名誉教授が努める。たとえば、基準値を超える残留農薬が含まれた加工食品で、科学的な見地から健康被害がないと分かった場合、どのように対処すべきなのか。コンプライアンス(法令遵守)の問題や、食料輸入大国としての日本のあり方なども幅広く議論するという。

                                                                〜日経新聞より〜

子への適用法、父母の事情で違い

離婚当事者の国籍や居住地が複数にわたる場合、どの国の法律に基づいて判断するかといった国際私法のルールは、「法の適用に関す通則法」が規定する。子の親権・監護権の帰属を争う際は、夫婦の離婚に関する同法第27条ではなく、親子間の法律に関する第32条に基づき適用法を決める。具体的には、@子の国籍がある本国法が父または母の本国法と同じなら子の本国法、A父母の一方がいない時でも、他の一方の本国法と同じなら子の本国法、Bそれ以外の場合は子の居住地の法、がそれぞれ適用される。

                                                              〜日経新聞より〜

地域で野良猫を管理する動きも

野良犬は狂犬病予防法に基づいて捕獲できるのに対し、野良猫は捕獲するための法的根拠がない。行政としての対応が難しい中、注目を集めているのが、野良猫に地域の住民が不妊去勢手術をした上で餌をやり、飼育する「地域猫」という考え方だ。

横浜市磯子区などが先駆けとなり、全国に広がり始めた。民間の協議会が会費や募金を集め、不妊去勢手術を実施し、将来的には飼い主のいない猫がいなくなることを目指す。

最近では行政も、猫の飼い方の指針の作成に取り組んでいる。餌のやり方やトイレのしつけについて説明するほか、名札やマイクロチップの装着を促し、迷い猫を少しでも減らすようにしている。犬に比べてあいまいだった猫の飼い方についても、少しずつルールや基準の整備が進みつつある。

                                                              〜日経新聞〜

立場の弱い借主保護が原則

借地借家法は、貸主より立場の弱い借主の保護を規定している。賃貸借契約を終了するには貸主の側に正当自由が必要だ。また、同法に違反し借主に不利な特約は無効とする条項もある。こうした規定を免れるため、ゼロゼロ物件(敷金礼金 ゼロをうたい文句している物件)では、借主との契約を賃貸借契約ではなく、「施設付き鍵利用契約」などとしていることがある。

 最近では、借地借家法40条が定める「一時使用契約」としてサービスを提供する事例もある。一時使用契約の場合は同法の建物賃貸借規定の対象外となるためだ。しかし、被害対策弁団は「一時使用契約とみなされるのは、別荘や選挙事務所など客観的状況から認められるものだけだ」と主張する。条文上も「一時使用のために建物の賃貸借をしたことが明らかな場合」とされている。

                                        〜日経新聞より〜 

錯誤と虚偽表示は契約無効に

契約による債権債務関係を規定する民法は、契約が成立する場合と並んで、契約を取り消せる場合や、そもそも契約が成立しておらず無効とされる場合についても定めている。

契約を取り消せるのは、他人にだまされたり脅迫されたりした意思表示だ。一方、相手方と通じて虚偽の取引をしたように装う虚偽表示は当事者間では効力を生じず(94条)、表示と真意が食い違っていることに表意者自身が気づかない錯誤も、無効となる。ただし錯誤では、ささいな点で思い違いがあった場合にまでその契約を無効としては取引の安全性もなくなる。そのため、「思い違いがなければ契約の意思表示をしなかったであろう」という、契約決定を左右するほど主要な部分であったか否かが錯誤を認める基準となる。

                                                 〜日経新聞〜 

肖像権と表現の自由、バランス考慮

肖像権、その一部であるパブリシティー権は法律ではなく、裁判所の判例によって認められてきた。憲法13条が国民に認める「人格権」のひとつと考えられている。ただ、肖像権を主張すれば、撮影や公表を絶対的に拒否できるとは限らない。

撮影側には憲法21条が「表現の自由」を認めており、両者のバランスを考慮する。写真などの撮影や公表により、撮影された者が被った人格的利益の損害が「社会生活上、受任すべき限度内か否か」という基準によって判断される。

                                               〜日経新聞より〜

銀行側に移った過失の立証責任

盗難カードなどによる被害者が、不正に引き出された預金の補償を銀行に求める場合、従来は預金者が銀行の手続不備などを立証する必要があった。このため「銀行側に暗証番号管理が不十分であったなど特段の事情がない限り、銀行は免責約款により免責される」(1993年、最高裁)など補償が認められない事例が多かった。

だが、2004年ごろから偽造カードの被害が急増。預金者保護の機運が高まり、2005年に議員立法で預金者保護法が成立した。銀行は無過失であっても偽造・盗難カードの被害を原則補償するうえ、立証責任が銀行側へ移り、預金者の過失や重過失を立証しない限り減免されなくなった。同法の付帯決議ではネットバンキングなどへの対応も求めており、全銀協の自主ルール作成はこれに応えるものだ。

                                       〜日経新聞より〜 

著作権、私的複製には及ばず

小説や音楽などの作品をコピーする権利は、その著作権者である作家や作曲家らに帰属しており、複製する場合には著作権者の承諾が必要です。

例外として著作権法30条は「私的使用のための複製」について、こうした権利を制限している。家庭内やそれに準ずる範囲内で使用する場合、権利者に断らずに複製しても構わないが、DVDなどの技術的にコピー制限しているものを外して複製した場合は違法となる。

劣化しないデジタル方式での私的録音・録画が増えるにつれて、著作権収入が目減りするとの懸念が浮上。1993年には、関連機器や記録媒体の価格に一律に補償金をかけ、権利者に還元する制度が導入された。現在、補償金の対象に新たに携帯音楽プレーヤーなどを含めるかどうかで、機器メーカーと権利者間の議論が続いている。〜日経新聞より〜

婚姻解消なら結納の返還も

婚約がまとまった際、結納を交わすことがある。結納は法的には婚約の成立を証明する「証約手付」に近い性質や、婚姻の成立を最終目的とする「目的的な贈与」の性質を持つとされる。

婚約が解消に至ると、婚姻の成立という目的が果たされずに終わるため、結納を授与した側は受領した側に不当利得として返還請求ができる。もっとも、授与した側に婚約破棄の責任がある場合は信義則や公平の原則によって受領者には返還義務がないというのが、多くの判例や通説の立場だ。

婚姻が成立すれば結納は目的を達成したことになる。挙式や同居による実質的な夫婦共同生活があれば、内縁関係や事実婚も含めて社会的な婚姻が成立したと考えられ、結納の返還請求権・返還義務はなくなる。その後、仮に離婚しても請求はできない。〜日経新聞より〜

高額品賠償請求、認められず

宅配業者の多くは、損害賠償の上限額(30万円)を超える価格の荷物は約款で運送を断っている。もし、荷物が30万円以上の価格であることを宅配便業者に知らせずに運送を依頼し、途中で荷物が紛失した場合、上限額を超える損害賠償を宅配業者に認めさせることは難しい。

1998年4月の最高裁の判決がある。貴金属業者が下請け業者に宝石の加工を依頼し、下請け業者は加工した宝石を宅配便で貴金属業者に返そうとした。宝石は運送の途中で紛失。貴金属業者は宅配業者に上限額を超える損害賠償を求めたが、最高裁は訴えを退けた。貴金属業者は宅配便で宝石を送れないことを知りながら、下請け業者が宝石を宅配便で送ることを容認していた。最高裁は宅配便業者への賠償請求は信義則に反すると判断した。〜日経新聞より〜

 

特定商取引法、保護拡大改正案

特定商取引法は、政令で電話勧誘販売や通信販売、訪問販売で規制の対象となる商品や権利、サービスを指定している。このうち指定商品は58品目。時計や真珠、金などの貴金属類から、工具、寝具、洗剤、みそやしょうゆといった日用品まで含まれている。

違法行為には業務停止命令などを出せるが、被害が起きてから指定商品に追加するなど規制が遅れる例も目立つ。このため、政府は、消費者保護の観点から品目指定を原則撤廃し、逆に規制対象外の商品を規制する改正法案を今国会に提出している。〜日経新聞より 〜

不適切な広告・表示、景表法で規制

景品表示法は、消費者保護を目的として、製品や取引条件について実際より著しく優良であると表示している広告を、規制の対象としている。営業マンの口頭での営業トークも対象になる。公正取引委員会は違反業者に対して表示を差し止める排除命令を出せる。近年、公取委は金融機関の不適切な広告表示への処分を積極的に行っている。07年3月には大手銀行に対し、デリバティブ(金融派生商品)のチラシ広告で最も高い金利のみを表示した行為に再発防止を求めて排除命令。同年10月には外資系生命保険大手に対し、医療保険の新聞広告やパンフで保険金の受け取り条件について実際よりも有利な印象を消費者に与えた行為について再発防止を求めて排除命令を出した。公取委の処分を受け、金融庁は生保大手に業務改善命令を出した。〜日経新聞より〜

契約自由の原則には制限も

契約自由の原則は公の秩序などに反しない限り、当事者が自由に契約を結べるという民法上の基本原則。契約を@締結するかどうかA誰と結ぶかBどのような内容で結ぶかCどのような方法で結ぶかの4点について自由に決められる。ただ、会社と従業員や、事業者と一般消費者のように、力や知識の格差が大きい場合には、契約内容や締結過程に一定の規制をかけている法律もある(消費者契約法など)。また、保証契約のように契約書の作成が義務づけられているものもある。 〜日経新聞より〜